販促って何?マーケティングとの違いは?
ビジネスの場でよく販促という言葉を耳にするかと思います。
しかし、正確に言葉の意味を理解していない方も多いのではないかと思います。
販促とは
販促とは、販売促進の略、英語でセールスプロモーションです。
販売促進とは、顧客が商品・サービスを購入するきっかけ作りであり、購買意欲を促進することです。
私たちはお店に買い物に行くとき、「〇〇社の△△という商品がほしい!」という強い意志を持って買い物に行くことは少ないと思います。
確かに、「〇〇社の△△が欲しい!」というように、特定の商品に狙いを定めて買い物に行くときもあるかもしれません。
たとえば、「スマホはiphoneでないといやだから、iphoneを買いに行くんだ!」、
「nintendo switchが欲しい!」というようなときです。
しかし、買い物の大半は、
「晩ご飯のおかずは何にしようか」、
「ペンのインクが切れたから、新しいものが欲しい」、
「季節の変わり目だし、何か新しい洋服が欲しい」
というように考えて買い物に行くのではないでしょうか。
逆に言えば、売り手側としては、買おうとしているものが曖昧ではっきりしていないような顧客に自分の商品を買ってもらう工夫をしなければなりません。
顧客の買うものがはっきりしていないというのは、自分の商品を買ってもらえるチャンスです。しかしその一方で、たとえば晩ご飯のおかずにしても、ハンバーグなのかカレーライスなのか、あるいはいっそのことお惣菜にしてしまおうか、カレーライスと決めても、ゴールデンカレーにするのか、こくまろカレーにするのか、というように、1人の顧客の願望に対して複数の商品があるので必ずしも自社を商品を買ってもらえるとは限らず、他社の商品を買われてしまう可能性もあります。
また、メーカーに限らず、商品を取り扱う店舗の選択肢も広いですよね。
たとえば、イオンで買うのかAmazonで済ませるのかということです。
また、商品を買いにきた顧客だけでなく、ほかの商品お買いに来ていて、その商品には興味のなかった顧客にも興味を持ってもらい、買ってもらえればさらに売り上げを伸ばすことができますよね。
そんなとき、顧客にできるだけ自社の商品を買ってもらえるように促す必要がありますよね。
このとき行うことが販売促進であり、販促です。
要するに販促とは、顧客が商品・サービスを購入するきっかけづくりということです。
販促の具体例を挙げますと、サンプルの配布やクーポン・割引、店頭でのキャンペーン、POP、特別陳列、実演販売、「今購入すると特典プレゼント!」といった宣伝などです。
私もスーパーなどで、買うつもりはなかったのに、試食してみたら買いたくなってしまったということはたまにあります。
特に、隣に販売員のおばさんが立っていると、試食したのに買わないのは申し訳ない気がして、つい買ってしまいます。
また、近年はインターネットやスマートフォンの普及により、商品に関する情報があふれかえっているので、顧客の選択肢はますます増えました。
それゆえ、販促を行い自社の製品を買ってもらえるように工夫することは、ますます必要になったといえます。
販促1
数ある商品の中から自社の商品を買ってもらうための施策
マーケティング1
マーケティングとは、企業が行うあらゆる活動のうち、「顧客が求める商品やサービスを作り、その情報を届け、顧客がその価値を効果的に得られるようにする」ための概念です。
企業が商品を作って販売しようとするとき、当然販売する相手=顧客がいる訳なので、顧客が買ってくれる商品を作らないといけません。
顧客が買ってくれる商品といえば、それは当然顧客が欲しいものですよね。
当然ですが、私たちは、欲しいものは買いますし、欲しくないものは買いません。
そこで、企業は顧客が欲しいもの=顧客のニーズを見つける必要があります。
そして、その商品は作ったらただ店頭に並べておけば良いわけではありません。
顧客にその商品のことを知ってもらわなければなりません。
そのために広告を出したりするんですよね。
そして、顧客に無事商品が届いたら顧客がその商品に満足したかも気になるところですよね。
顧客へのアンケートを実施したり、時にはクレームも真摯に受け止めることで、商品の改善につながり、より顧客のニーズにあった商品を作ることができます。
これらの、顧客のニーズを把握し、顧客に商品の情報を届け、顧客の声を聞き改善するという一連の活動を、マーケティングといいます。
マーケティング2
顧客のニーズを把握し、顧客に商品の情報を届け、顧客の声を聞き改善するという一連の活動
販促とマーケティングの違いは?
販売促進や、宣伝、マーケティングという言葉は、しばしば混同されがちですが、一体何が違いなのでしょうか。
これらの言葉の関係性としては、「マーケティング」とは大きな一連の活動を意味するものであり、マーケティングに宣伝や販促も含まれます。
宣伝が商品やサービスそのものの良さを伝える活動であり、その商品を買うべき状況を作る活動が販売促進です。
そのような一連のマーケティング活動は、営業に結びついていき、最終的には売り上げることが目的となります。
あまり厳密な分け方をすることは重要ではなく、目的に沿ってどんな活動をするのか、が重要です。
マーケティングの中に販促が含まれている販売促進と営業・販売の違いは?
「販売促進」と「営業・販売」についても、一見似ています。
広い意味では、営業も販促も同じようなくくりに入ります。
企業の規模によっては、同じ部署や人が、販売促進から営業までやっていることもあります。
ただ、イメージとしては、キャンペーン等の施策を打ち出し、顧客が買うきっかけをつくるのが販売促進で、顧客の最後の購買決定の後押しをするのが営業といえるのではないでしょうか。
もしくは、販促によって商品をより売れやすくし、営業によって、実際に顧客に売る、ということです。
販促を成功させるには?
ここまで販促の意味や、マーケティングとの違いを見ていきましたが、次は、販促の実際の手法や、成功させるためのポイントなどをお伝えしていきます。
当たり前ですが、販促をする前には、じっくりと作戦を練る必要があります。
販促・プロモーション施策を実施する前にしっかりと決めないといけないのが、いわゆる「5W2H」です。
これが曖昧なうちに、あわててチラシだけ作って配布したり、Webサイトを作って公開したところで、思ったような成果に繋がることは滅多にありません。
5W2Hとは
WHY(なぜ)
HOW MUCH(どのくらい)
WHEN(いつ)
WHO(誰に)
WHERE(どこで)
WHAT(何を))
HOW(どのように)
です。
こうしてみてみると、一般的に知られている「5W1H」に「HOW MUCH」が加わったものだということがわかりますね。
ちなみに「5W1H」はニュース記事を書くときの慣行です。
企業活動や商品には当然ながらお金が絡んできますので、「HOW MUCH」がつけ加えられているのはいわれてみれば当たり前ですよね。それぞれ細かくみていくと、次のようになります。
WHY(なぜ)
販促の目的とは、基本的には、商品やサービスが売れやすい状況を作ることなのですが、企業や商品によって、一見客を店舗に呼び込む、リピーターを増やすなど、細かい部分は違ってくると思います。このように、具体的な目標を決めることが必要です。
WHEN(いつ)
ほとんどの商品やサービスが実際に売れる流れは、次の5つのフェーズに分かれます。
認知(自社および商品やサービスの存在や特長を知ってもらう)
初期商談(見込客の獲得と、その後の商談への橋渡しを行う)
継続商談(信頼感&購入意欲を向上させ、クロージングへの橋渡しを行う)
クロージング(購入への決断を促す)
フォロー(顧客をリピーター&ロイヤルカスタマー化する)
このうち、どのフェーズについての施策を行うのかを見極める必要があります。
WHO(誰に)
メッセージを伝える相手がぼんやりとしている場合、どうしても抽象的な当たり障りのない表現しかできません。
「すべての人に伝えたい」という欲を持つと、「すべての人に伝わらない」という結果を生んでしまいます。
商品やサービスを購入してくれるのがどういう人なのか、どういうニーズを持っているのかなどを掘り下げて考え、できるだけ具体的なターゲット像をかかなければなりません。
WHAT(何を)
ターゲットが明確になったら次は、何を伝えればその人の心を動かすことができるのかを考える必要があります。
たとえば、ムダ毛で悩んでいるがあまりお金のない女性には、「たった3回でつるつるに」という表現が響くでしょう。
ここで大切なのは、できるだけターゲット自身の気持ちになりきり、どんなメッセージに対して興味が高まるのかをシミュレーションすることです。
HOW MUCH(どのくらい)
販促を行うには、ある程度費用が必要になります。
しかし、売上に対して販促の費用をかけすぎてしまっては、元も子もありません。
宣伝販促費の適正費用は売上の5%ほどといわれています。
売上予測に対して無理のない予算を組むことが大切です。
WHERE(どこで)
販促をする場所も、様々な選択肢があります。
これまでのことを踏まえて適切な場所を選びましょう。
たとえば、サラリーマンに売りたいのなら電車に広告を出す、アニメオタクにグッズなどを買ってもらいたいときは、ツイッターを利用する、ということです。
HOW(どのように)
今まで考えてきたことを前提に、どんな販促ツールを作るのか、どんなキャッチコピーを作るのか、どんなビジュアルを作るのかといった表現方法の検討を行っていきます。
販促を行う目的やさまざまな条件が明確になっているため、表現方法も自然に具体的なものとなり、ブレのない販促施策を実施することが可能となります。
主な販促ツールとその特徴は?
最後に、主な販促ツールの概要などをご紹介します。
販促ツールの種類は様々なものがあります。狙いに合わせて使い分けるとよいです。
・マス広告
テレビ広告、新聞広告、雑誌広告、ラジオ広告を「マス広告」と呼びます。
コストが非常に高いものの、多くの人に商品やサービスの存在をしてもらうのに大きな効果を発揮します。
番組や媒体ごとに「20代女性」「中高年」といった特定の属性を持ったターゲットを抱えていることが多いので、うまく使うことができれば、かなりの潜在顧客を発掘することができます。
・交通広告・野外広告
電車やバスなどの車内、駅構内へのポスター掲示やアナウンス、道路沿いやビルの屋上などの看板などが代表的なものです。
マス広告に比べると、より地域に密着した商品やサービスを訴求するのに向いています。
その地域に住んでいる人、その地域で働いている人などをターゲットとする場合に使うと効果を発揮します。
・折り込みチラシ
新聞と一緒に配布されるチラシ。
ある程度まで商品やサービスの詳しい情報を掲載することができるため、競合他社との差別化ポイントやセールスポイントを伝えることが可能です。
その地域に住んでいる人、その地域で働いている人などをターゲットとする場合に使うと効果を発揮します。
・ポスティングチラシ
個人宅や事業所の郵便受けに直接ポスティングされるチラシ。
商圏に住むターゲットに対してダイレクトにメッセージを伝えることができます。
カードサイズや葉書サイズなど、さまざまな種類があるので、訴求内容や予算に合わせて選びましょう。
・DM(ダイレクトメール)
個人宅や事業所に直接チラシやカタログなどを送ることで、来店や購入を促します。
割引クーポンなどを同封することもできるため、一度、購入してもらった顧客のリピーター化を促すのにも有効です。
・店頭&店内演出
店舗の外観、看板、のぼりといった「店頭演出」によって店舗内への誘導をはかり、商品の陳列やPOP、ポスター、プライスカードといった「店内演出」によって商品の購入を促します。
・提案資料
営業マンなどが商談時に使用する説明用の資料。
パワーポイントなどで作成する場合が多く、顧客の課題に対して的確な解決策を示すことができれば、クロージングツールとして大きな効果を発揮します。
・インターネット
認知から初期商談、継続商談、クロージング、フォローにいたるまで、インターネットは販促で大きな役割を占めています。
今回は、販促とマーケティングとの違いや、販促を成功させるためのポイントを解説していきました。
この記事の内容を、是非今後の活動に活かしてみてください。
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