カラーマーケティングとは
みなさん、普段の生活で「色」って気にしていますか?
おしゃれに敏感な人は、服や部屋のコーディネートを考える際に必ず気にしていることでしょう。そうでなくても、私たちの生活は色であふれています。
生きていたら、色と触れ合わないことはないでしょう。
しかし、「色」を知っていても、その色が私たちの心理にとても強く影響しているということに気付いている人はどのくらいいるでしょうか。
何気なく見ている光景の中で、私たちが考えることというのは、実は色によって誘導された考えかもしれません。
そう、私たちは、色によって心をコントロールされているのです!!
当たり前に思っている色にも、実は色々と考えられたうえで配色されているものもあります。
恋愛だって、そうです。
好きな子にラブレターを送るとき、暗い用紙を使う人っていないですよね。
シンプルに白か、女の子だったらちょっとピンクが入っているような可愛らしい紙を使う子もいます。
何気なく私たちが選んでいるものも、きちんと潜在的にその色の意味を理解して選んでいたりするんです。
人間ってすごいですね。
今回はその「色」を使った企業の戦略「カラーマーケティング」について事例を混ぜながらご紹介します!
そもそもカラーマーケティングって何?
現代には様々なマーケティング法、つまりモノを売るための戦略がたくさんありますが、その中の一つが「カラーマーケティング」です。
カラーマーケティングとは、その名の通り、色彩に対する人間の心理や行動の反応を応用して、集客や売り上げを図ることです。
今では色彩心理学という学問がありますが、この学問は、色によって人の行動や反応をみて研究をする学問です。
この学問を最大限に生かして企業を成長させていこうと、多くの企業はこのカラーマーケティングを取り入れています。
実は、色彩心理学によると、人の意思決定の要因は、「色」が60%を占めていると言われています。
いろんな情報が書いてあっても、色から受ける印象が非常に大事なのです。
先ほど書いたラブレターの例でいうと、紙を用意して文字を書きますよね。
そしてそこで終わりにするのではなく、「このラブレターを読んでもらうためには、もっとかわいくしよう」と思うと、色を使って、手紙を派手にしていきます。
その時、茶色や紺色をたくさん使う子は少ないでしょう。
それだと暗~いラブレターになっちゃうので、不気味です。
ラブレターなのに呪われそうです。
なので、ピンクや赤など、可愛らしく、それでいて目立つ色を使う子が多いでしょう。
このように、カラーマーケティングは企業だけでなく、小さい子でも知らないうちに活用しているのです。
他の事例を挙げてみると、まだまだたくさんあります。
例えば私の身近な話でいくと、私の実家は田舎なので、最寄り駅は朝のラッシュ時間を除いては無人駅になります。
夜になると人通りも多く、自転車が盗まれたり、不良が居座ったりして、いい雰囲気ではありませんでした。
その時、駅の周りは「オレンジ色の街灯」しかありませんでした。
しかし、ある日、突然その街灯の色が「青色(青白い色)」に変わっていたのです。
青色のほうがちょっと明るいんですよ。
そして、その結果、犯罪率が激減したそうなんです。
調べてみると、この街灯の色を変えるのは、私の地元だけではなく、今では日本全国多くの繁華街や駅などで実施されているそうなんです。
なぜこのようなことになったのか、それにはもちろん明るくなったこと以外にも理由があります。
それは、「色の変化」です。
オレンジは、暖色で赤に近い色でもあるため、「攻撃的、感情的」になりやすい色です。
情熱的な色とも言いますね。
そのため、人を興奮させる色でもあるのです。
一方、寒色である青色は、人を落ち着かせる色になっています。
そのため、オレンジから青色に変えたことで、人を落ち着かせる効果が働き、犯罪が減ったのです。人の心理って意外と単純なんです(笑)
カラーマーケティング色の受取り方には2種類ある
色を見たとき、人は「かわいい色」とか「派手な色」とか思ったりしますが、それって人それぞれだったりしますよね。
友達はピンクを見てかわいいと思っても、私からしたらかわいくないって思うことも多々あります。
私は黄色のほうがかわいいのにって思う子だっています。
それはしょうがないことです。
人の好みの問題なので、そこは一緒の感情をもつほうが少ないです。
このように、人によって色によって異なる感情をもつことを「表現感情」といいます。
ただ、このように人によって受け取る感情が違うのに、ここに企業が頑張って焦点当てても、難しいです。
百発撃っても数発しか当たらないです。
むなしいですね。
なので、企業など、カラーマーケティングにおいて重要視しているのは、もう一つの「固有感情」のほうです。
「固有感情」とは、すべての人がその色を見て同じように感じることをいいます。
例えば、オレンジ色や黄色を見たりすると「暖かい色だな~明るい色だな~」ってみんな思うと思います。
逆に青色や水色を見ると「涼しそう~寒そう~さわやか~」って思う人が多いです。
このように、好きか嫌いかは置いておいて、色に対してみんなが同じ印象を持つ感情があるのです。それは、もう私たちの潜在意識的に刷り込まれているため、いきなり赤を見て「寒そうな色だな~」とは思えません。
この感情をカラーマーケティングは利用するのです。
先ほどの表現感情と違って、色に対してみんな同じことを思っていれば、それだけ多くの人の心を思うがままに動かせるのです。
カラーマーケティングそれぞれの色の役割の例
ここからは、4色のカラーが、マーケティングにおいてどんな効果を発揮するのかをご紹介していきます!
①赤…赤色は情熱の象徴!!燃えるような想いや、高い温度を感じさせます。そして、様々な色が存在する中で、一番注意を引く色とも言われています。
信号で一番大事な「止まれ」が赤色だったり、先生が使う赤ペンとかも目立つから赤色のペンで採点しますよね。
好きな子にハートを送るとき、赤色かピンクを使いますよね。
それも、やはり目立つからです。
ピンクは可愛らしさが際立ちますが、赤いハートだと、より情熱的にとらえちゃいません?
恋愛の場面だと、赤が多く使われるのは、人が赤色を「情熱的」だと捉えるからなのです。
そして、マーケティング的に一番重要なポイントとしては、赤色が購買欲を掻き立てる「購買色」ということです。
セールの時、大体赤色の札に書かれていませんか。
広告などでも「激安」という言葉が赤く書かれていたりなど、お客さんに一番見てほしいところには赤色が大体使われています。
赤色は人を興奮させる色でもあるので、購買欲を掻き立てられ興奮させたら、もう財布のひもは緩んじゃいます。
カラーマーケティングの世界では、「赤色」って本当に便利で、赤色を使うことで売り上げが20%アップすると言われているんです。
②青…青色は、クールな色ですよね。
冷静さや、冷酷さ、そして爽やかさがあります。
そして、青色には集中力や暗記力を高める効果もあるんです。
なので、注目を浴びたい、ちゃんと見てほしいという時は「赤色」を使う時が多いですが、”記憶に残ってほしい”というときには、青のほうがいいんです。
意外と思いませんか。
なんでも大事なことは赤ペンで書いていたあの学生時代に戻って試したいです…。
さわやかさという意味では、青色系は断トツですね。夏の時には青色の広告だらけになりませんか?
冬はオレンジ色の広告だらけだし…。東京スカパラダイスオーケストラさんが出ている氷結のCMは見たことある人多いと思いますが、あれも背景で水色を使っていますよね。
あれは、氷結のさわやかさをさらに印象付けている効果があります。
あそこで赤を使ったらなんか熱い感じがします…。
氷結のさっぱり、「ク~ッ!」っていう感じを出したいからこそ、さわやかさ前回の水色の背景にしてあるんですね。
何気なく見ているCMでもちゃんと考えられています。
③緑…緑色のモノといわれて、多くの人は「木、葉っぱ、森」などの自然を思い浮かべるのではないでしょうか。
あまり企業の広告などでは見ないかもしれません。
緑は自然や調和といったやわらか~い癒しの色です。
緊張感を和らげてリラックスしてもらいたいときや、目の疲れを取るときなんかにも有効的です。
自然の景色を見ると、いい意味でリラックスできて気が緩みますよね。
それはその居心地の良さに安心しているとも言えます。
このように安心させる色でもある事から、建設業界ではよく使われているのです。
建物って安全第一だし信頼してもらって安心して住んでもらわないといけないですからね。
あとはエステとかリラクゼーション系のところも緑をよく使っていますね。
私も部屋のカーテンは緑にしていますが、緑色を部屋に置くだけで少し落ち着けるし優しい雰囲気になりますよ。
④黒…黒はシックなイメージですよね。
男らしさもあれば、ちょっと闇っぽいミステリアス感もあって、それでいて高級感や、重厚感を醸し出しています。
私が「黒色」といわれて思い出すのは、今ではもう誰でもあのCMの音楽が言えるであろう「RIZAP」のCMです。
あのCMの背景って黒ですよね。
文字は金色が使われています。
背景が黒で文字が金色だと、高級感が出ていませんか。
脱毛サロンのキレイモやミュゼなどは安さが売りのため、ポップで可愛らしくとっつきやすそうな色使いですが、RIZAPは効果が出る分お値段高めのため、色は黒の背景で高級感を出しています。
あのCM音楽でなければここまで庶民的に有名になることはなかったのかなと思います。
あとは、だいたいかっこいい人って、黒色ベースの服を着ている気がします(笑)真っ黒コーデだとバンドやってそうだなーと思うし、ちょっとミステリアな人っぽいですね。
ただ、黒って白と同じで無彩色と呼ばれる色のため、背景に使えば他の色をより目立たせるという、わき役としても大変優秀なんですよ。
RIZAPがいい例です。あれも背景黒で、文字をより際立たしています。
カラーマーケティング一番大事なのはバランス
色について書いてきましたが、どんな色を使うか決める際には、「どの色」を使うかも重要ですが、その使う色の「バランス」が最も重要です。
ものすごく注目されたいからと言って、目立ちそうなピンクの背景に赤色の購入ボタンにしても、そもそも目がチカチカして見たくもないと思ってしまうかもしれませんし、青の背景に紺色の購入ボタンにしても目立たないから気づいてくれないです。
好きな女の子が、赤色一色のコーディネートでデートに来たら、ちょっと「うわッ…一緒に歩きたくないわ~」って思いません?
何事もバランスが大事なんです。
カラーマーケティングでは、「70:25:5の法則」というものがあります。
これはWEBサイトを作るときなどにとても有効ですが、それ以外でも十分使える技です。色を使う割合を示していますが、70%は背景で、メインで使いたい色を際立たせるためのわき役です。
もはや舞台などの黒子のような存在です。
主役を目立たせるためには、黒子さんがいろんなものをセットしています。
でも黒子さんがいないと主役はいつまでたっても一人でただ芝居しているだけで、つまらないですよね。
だからこそ、黒子が、背景を用意したり、舞台セットしたりして、主役が思い切り演技をできる場を用意しています。
背景はそんな役割です。
だから、主役より目立つような「目がチカチカする色」や、めっちゃ派手な柄物とかは使わないので鉄則です。
そして25%がメインの色です。
メインなのに少ないって思いませんでした?
でもメインだからこそ、これくらいに抑えたほうがいいんです。
ただ、メインで使う色は、他の同業他社が使っている場合もあるんです。
だから、被らないように、そして自分たちらしさを出せる色を選ぶ必要があります。
例えばコンビニで言うと、ローソンは青、ファミマは緑、セブンは濃い緑、ミニストップは黄色など、同じコンビニでも、遠目から見て文字まで見えなくても色で何となく「あれってファミマじゃない?」って分かるときないですか。
それは、メインの色で使っているものがちゃんとそれぞれのブランドで違っているからです。
同じ色で勝負しても、後から出したほうは不利ですから、いっそのこと違う色で勝負するほうがいいです。
残りの5%は、サブカラーといって、メリハリのあるデザインにするために、注目してもらいたい部分の色のことを言います。
大事なことは赤色で書いたりしますよね。
メインの色だけだとのべ~として雰囲気になっちゃいますが、そこでポイントとして黄色や赤、ピンクが入ると一気に雰囲気は変わります。
このように色は、どの色を選ぶか、そしてその色の配分をどうするのかという全体的なバランスも大事になってきます。
デートの時にどの服を着ようか考える時も、服はピンク、スカートは赤色、かばんは青色なんて格好で来られても困りますね。
それだったら、服はメインでピンク、スカートは背景的に白色、かばんはポイントで濃いめの茶色というほうが可愛らしくてさらに好きになっちゃいますよね。
色が持つ力ってすごいです。たかが色となめちゃいけませんよ。
頭一つ抜けたマーケティングとなります。
を伝授していきます。
興味のある方はこちらからどうぞ
メルマガは、
こちらからご登録ください。
LINEは「@kazuya」で検索するか
下のボタンからご登録ください。