外国にも負けないマーケティングを…「アカウントベースドマーケティング」という戦略
「マーケティング」とは何でしょう。
商業関係の事をかじっている人ならおそらく100パーセントに近い人が聞いたことのある言葉で、そのほとんどの人が説明することもできるでしょう。
「マーケティング」とは、お金の発生する商品やサービスをより多くの人に知ってもらう手段であり、
もしくは、より多くの人に買ってもらうための販売戦略です。
「マーケティング」とひとくくりにしていますが、この「マーケティング」という言葉の中にはたくさんの「マーケティング」販売戦略が含まれています。
主食はご飯、と言っても白ご飯からチャーハン、オムライスにビビンバ、お粥…と色々あるのとおなじで、このご飯をいかにして世に広めるか、人々の関心を集めるかとなった時に創意工夫で戦略を考えるようなものです。
ご飯、お粥というように日本のものもあれは、チャーハンやビビンバといった海を渡って広まった物もあります。
「マーケティング」にも外国が発達しているものがあり、日本は外国に負けないように自国の「マーケティング」戦略を打ち出しています。
日本がまだ少し外国に遅れをとっている戦略で「アカウントベースドマーケティング」があります。
「アカウント」も「マーケティング」も聞いたことのある言葉だけど、繋がると何なんだろう?
となる人もいると思います。
私もその1人です。
その1人の私ですが、遅れをとっている外国にも追いつき追い越そうとしている「アカウントベースドマーケティング」とはどんなものか、知りたくなりました。
一緒に知っていきませんか?
個人へのマーケティングではなく企業への「アカウントベースドマーケティング」
私が今まで聞いていた「マーケティング」というのは、売りたい相手(サービスを知らせたい相手)顧客をターゲットとしてアプローチしていく手法でした。
顧客が興味のあることや関心のあることをリサーチして、そこをピンポイントに打っていく、というふうな感じです。
ピンポイントでするときもあれば、広く浅くで情報を配信することもあります。
これはこれで悪くは無いと思います。
悪くないですが、ターゲットを決めてリサーチし、ターゲットの興味を引く工夫をしてやっと営業活動、となります。
少し遠回りな感じがしませんか?
最初から、「この会社にする!」と対象を決めて、その会社(クライアント)の利益のためにどうすればいいか、という戦略を提供する。
その会社のビジネス目標を達成するために、セールス、マーケティングなどの担当者、主となる役員も協力してアプローチするのが「アカウントベースドマーケティング」なのです。
法人企業が営業してアプローチする相手として、その相手は可能性を秘めた伸びしろの多い企業かどうかを見極めて、アプローチ相手に対して線ではなく面で挑む戦略が「アカウントベースドマーケティング」なのです。
こうして文字に起こすとややこしいですよね。
簡単に言うと、個人へのアプローチでなく、法人企業がポテンシャルのある企業をターゲットとして
面で攻略するマーケティング手法です。
例え話です。
夏休みにカブトムシを取りに山へ行きました。
この山はいいクヌギの木が沢山あるので、採取するために蜜を作ってたくさんのクヌギの木へ仕掛けを取り付けました。
と、いうのが従来からの「マーケティング」です。
「アカウントベースドマーケティング」は1本のクヌギの木を決めて、そのクヌギの木がたくさんのカブトムシを寄せつける木かどうかを見極めて、長い網を持ってカブトムシを捕らえるというものなのです。
まどろっこしいことがなくて、スッキリした感じのマーケティング戦略、私の印象はこういう感じでした。
「アカウントベースドマーケティング」の弱い部分、問題点を知って克服する
どんな優れたものにでも改善点はあるものだし、どれだけ強い柔道家にも弱点はあるものです。
「アカウントベースドマーケティング」を進める上で注意しなければならないこと、頭の隅に入れて置く方が良いこととはどんなものでしょうか。
世の中にある数ある会社の営業マンに、その会社にある顧客のデータベースには何名の見込み客がいて何社の企業データがあるのと尋ねても、はっきりとわかっている人は少ないようです。
何故でしょう。
その原因はデータベース上で「社名の揺れ」と言われているものがあります。
この「社名の揺れ」が1つ目の問題点です。
メールアドレスでの登録ができていても、企業名での登録までは出来ていない会社が多いようです。
どういうことかというと、社名のみで登録している場合、社名+(株)と登録している場合、社名+株式会社と登録している場合では、同じ会社でもデータベース上では3社としてカウントされているのです。
これでは企業データを基にしている「アカウントベースドマーケティング」の実践はむつかしくなってきます。
「アカウントベースドマーケティング」を実践するには、データベースをきちんと整備することはとても大切になります。
2つ目の問題点は、企業に関する属性情報が圧倒的に不足しているということです。
不足している属性情報は、その会社はどんな業種で、どんな規模で、自分の会社にとって将来的に見込み企業かどうか、ということです。
この不足している企業の属性情報を付け加えると、自社にとっての企業ファイルを作ることができます。
最低限知っておきたい企業情報の代表例としては、業種分類、売上、資本金、従業員の数、本社の住所、設立年月日、企業コード(法人ナンバー)などがあります。
企業情報の不足は属性情報を買ったり集めたりして解消するようにつとめます。
このように問題点はあるけれど、少しの手間で解決すると、よりよい「アカウントベースドマーケティング」ができるのだと思います。
縦と横の連携。「アカウントベースドマーケティング」を上手く使うコツ。
「アカウントベースドマーケティング」は対象が人でなく企業であるというのとは説明してきましたが、その相手の企業に求めるものは何でしょうか。
商売というものは、自分の会社にとって少しでもメリットがあるようにポテンシャルの高い企業と取引をおこないます。
では、ポテンシャルが高いとはどういうことでしょうどういうことでしょうか。
自分の会社にとって相手の会社がポテンシャルが高く、利益をうむ会社であるということはとても重要なことです。
そこで大切になってくるのが、その会社の中に存在するリード属性ということになります。
データベース上、その会社の見込み客(リード)は何人いて、リード個人の属性情報は収集はできているのかということが重要になってきます。
また、今の日本の企業のほとんどは部署システムで成り立っています。
新しい商品やサービスを考えるのは企画部で、企画部から出てきた案を詰めて商品化するのは商品開発部、それらを世の人に知ってもらう活動をするのが営業部、というような感じです。
その場その場のプロフェッショナルが揃っていて、自分の任された仕事は完璧にこなします。
プロフェッショナルがいていい物が出来上がってくるのはとてもいいことですが、自分の仕事だけをしているという、他のことには目を向けられない人材が育ってしまうとも限りません。
また一つの部署で問題が発生したとしても、他の部署の人は他人事って感じ…これでは連携はうまく取りずらいのでは無いでしょうか。
そういう事をなくすために、縦の連携だけでなく、横の連携も取れるようにするのが「アカウントベースドマーケティング」なのです。
このマーケティングを成功させるために、自分の部署の仕事だけでなく、横のつながりにも目を向けてよりよい仕事が出来ること、こうすは仕事の効率化も上がるのではないでしょうか。
人のことも思いやれる「アカウントベースドマーケティング」、少し優しい感じのするマーケティング戦略だと思いました。
「アカウントベースドマーケティング」のメリットを理解してより良いものを目指しましょう。
「アカウントベースドマーケティング」について調べた時、検索ページによって書いていることがあったり、無かったり、少しずつ表現方法が違っていたりと様々です。
どれをどういう風に理解するかはその人次第だと思いますが、それぞれを読み砕くと根底は同じ意味合いなんだな、と気付かされました。
まず、「アカウントベースドマーケティング」とは、自社がアプローチする企業はポテンシャルのある企業で、アプローチする段階である程度の絞込みを行う戦略です。
対象企業を絞り込むことでリソース(人材や金銭的なもの)を無駄にすることなく集中させることが出来ます。
これが「リソースの集中」です。
次は「対象企業ごとに最適化やパーソナライズができる」です。
これはどういうことかというと、「アカウントベースドマーケティング」が対象企業を絞り込むということは何度も言いましたが、絞り込むということは、その企業だけのアプローチをするという事になります。
リード(見込み客)は自分への特別なコンテンツに関心を持つのです。
誰でも人は自分だけの特別感には弱いのではないでしょうか。
「あなただけに特別に送ります。」とか「これはあなただけ特別なサービスです。」なんて事があれば誰だって嬉しくなりますよね。
そういう特別なメッセージやコミユニケーションをされた特定の企業は、そのメッセージやコミユニケーションに強い関心をもつのです。
次のメリットは、顧客を絞り込んでいるというところから繋がります。
顧客を絞り込んで、対象企業に特別にキャンペーンを行うので、その結果を分析しやすくなります。
一言でいうと、「リードの追跡や効果を測定しやすい」ということです。
最後に「営業とマーケティングの連携がスムーズになる」です。
「アカウントベースドマーケティング」は縦と横の連携であるという説明がありましたが、他部門であるマーケティング部門と営業部門が同じ顧客にアプローチして、マーケティング施策を行うので、営業部門と一致する企業へのアプローチが効果的にできるのです。
営業だけでは手薄なこと、マーケティングだけではカバーできないことをお互いで一緒に行う、縦と横の連携です。
人に優しく広い守備範囲のマーケティング戦略「アカウントベースドマーケティング」
今まで、「アカウントベースドマーケティング」の意味から、「アカウントベースドマーケティング」の弱いところ、強みのところを分析して来ました。
分析したことをまとめてみて分かったことは、「アカウントベースドマーケティング」は「BtoBマーケティング(企業間マーケティング)」の1つであるということです。
「BtoBマーケティング」は第1段階で見込み客の名寄せ管理をし、第2段階で見込み客の行動管理をし、第3段階でポテンシャル企業の発掘を行います。
「アカウントベースドマーケティング」はこの第3段階にあたります。
ポテンシャルの高い企業かどうかの見極めをし、将来的に収益基盤となれる顧客を作ることが出来るかどうか、作ることに繋げられる総仕上げということです。
総仕上げにいけるかどうか、今、自社のマーケティングがどの段階にあるのかを把握する事が大切です。
縦と横のつながりの「アカウントベースドマーケティング」は、繋がりを大切にするマーケティングであると思います。
例えば、小学校で縦割り班という活動があります。
1年生から6年生までで班編成をして様々な活動を行い、その中でお世話をしたりされたりしながら、日々の生活を学ぶものです。
校舎の大掃除を縦割り班で行うことがあったとします。
A班は北校舎、B班は西校舎、C班は南校舎と振り分けがあって、掃除に取り掛かりましたが、A班だけが作業時間が遅くなっています。
そんな時、縦の連携(縦割り班)だけでなく、横の連携(班同士の連携)があれば、他の班から手伝いに行けて効率よく作業が終わります。
助け合いも出来て効率も良くなる、とても理にかなったやり方が「アカウントベースドマーケティング」なのです。
データに基いて重要なクライアントを絞り込み、マーケティング効率をあげ、縦(線)だけでなく、横(面)の繋がりでクライアントのビジネス目標を達成にむけてアプローチする。
自分のことだけでなく人のことも考えて協力する「アカウントベースドマーケティング」は、人に優しいマーケティング戦略なのです。
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