プレマーケティングとは?セグメントとターゲットの設定及び販売の仮説
プレマーケティングとは大まかなアイディアの段階でセグメントやターゲットを細かく設定し、販売の仮説をたてること、そしてテストマーケティングを通じ仮説を立証することです。
つまり商品やサービスのアイディアを企画する際に、誰のためのものか、どのように役に立ち問題を解決できるのかを事細かく提示しお客様が商品を手に取る姿や使用する様子、喜ぶ笑顔をイマジネーションするということです。
多くの場合アイディアは浮かんだものの具体的にどのターゲットに向けたものなのか初期段階では明確になっていません。
20代OLに向けた商品のアイディアを出したとしても
「20代OLの定義は?」
「20代といっても20~29歳すべての人が対象??」
「OLでない20代主婦はターゲットではないのか?」など
ターゲットが大きくて曖昧な場合は先に進みにくくなります。
例えば好事例としてハーゲンダッツのターゲットは『30歳前後の優雅で余裕のある会社員』と設定されています。
コンセプトが大人のデザートだけあって、贅沢で至福を味わえる極上スイーツのイメージが持てます。
今やハーゲンダッツはどの世代からも親しまれるデザートですが、今もなおターゲットを変えないことでブランドネームとコンセプトを守り続けているのです。
ターゲットが具体的で明確だと様々なことが決めやすくなります。
例えばどこで販売するか。コンビニでアイスコーナーにいくと100円から200円のアイスが並んでいる中、ハーゲンダッツも必ず売ってますよね。
アイスコーナーの中では極めて高単価な商品をあえてハーゲンダッツはコンビニで販売しているのです。
その理由はターゲットの購買行動をリサーチしてイメージした結果です。
30歳OLは仕事帰りにコンビニに立ち寄るのではないか??
と考えて「仕事帰り疲れた自分にご褒美が欲しい」というターゲットの問題を解決できているのです。
これらのプレマーケティングをすることで、後に行うテストマーケティングでの結果と照らし合わせてギャップを埋める施策を練ることができます。
愛しい彼女への誕生日プレゼントを選ぶのと同じです。
彼女の性格や消費行動、好きなブランド、服…彼女の様々な面からプレゼントは何がいいか選定します。
いまここで彼女は「ターゲット」となります。
ターゲットが喜ぶものはなにか、困っていることはないか日常の中で探しだします。
デートの最中の彼女のしぐさが行動、様子をうかがってみたり、ショッピングモールで買い物をしているときどの店に立ち寄るのか観察してみたりします。
ターゲットの行動を調査していくのです。
調査していくと「毎日手料理を作ってくれる彼女へは時短できる調理器具がいいかな?」
「旅行が好きな彼女を温泉旅行に連れて行こうかな?」と
彼女のことを考えて何が最も喜んでもらえるか検討します。
これがアイディアを出すということです。
アイディアを出す段階で彼女の喜ぶ姿や愛しい笑みを思い浮かべることができるイマジネーション力が大切になります。
プレマーケティングとは?テストマーケティングとの違い?
ビジネス用語では類似した「テストマーケティング」という言葉があります。
テストマーケティングとは端的に言えば 実験販売です。
プレマーケティングで設定したターゲットや解決策を限定された地域や店舗で実験的に販売し、実際に消費者の購買行動を調査するということです。
方法はいくつかあり、WEBアンケートや新規顧客を特定の場所に集めて意見をヒアリングする会場テストなど様々です。
ここでのメリットはリスクを最小限に抑えられることです。
いきなり商品を市場へだすと、実際のターゲット層とアンマッチが起きてしまった場合に取り返しのつかない損失を抱えることになってしまいます。
そのリスクを回避するもしくは最小限にとどめるために、テストマーケティングを行うのです。
テストマーケティングで大切なことは売れ行きではなく、プレマーケティングとのギャップを見つけることです。
いわばプレマーケティングの答え合わせみたいなものです。
プレマーケティングで設定したターゲット層とテストマーケティングでの結果を照らし合わせ、ギャップがないか調査します。
ここでギャップを見つけたらその溝を少しでも埋めるための販売促進方法や、商品開発を再度行います。
よく「結婚前の同棲はするべきか?」の議論を耳にします。結婚する決意はあるものの、同棲して相手と合わなかったら入籍前に別れられるというメリットもあります。
実際私の友人は同棲して後破局したカップルがいます。
今は別の人と結婚して幸せな家庭を築いていますが。
結婚前の同棲はテストマーケティングと同じです。置き換えて考えてみましょう。
結婚する=商品・サービスを市場へ出すこと
結婚前の同棲=テストマーケティング
同棲することで必ず相手の嫌な部分が見えてきます。
家事してくれると思ってたのに、実はすごい亭主関白気質だった!とか、いびきがうるさい!とか。
これがギャップなのです。
交際期間には恋人との同棲生活を夢見ます。
おそらく幸せなラブラブ同棲生活を想像し、今すぐにでも一緒に住みたと思うのでしょう。
ただいざ同棲すると、ギャップが見えてくる。
嫌だと思って結婚前に分かれるか、同棲した結果を検証し今後の結婚生活に役立てるか。
ビジネスでいくと後者です。
同棲というテストマーケティングででた結果をもとに再度計画を練り直し、幸福度の高い結婚生活を目指す。
テストマーケティングをカップルに例えるとお試し期間なのです。
プレマーケティングとは?リーンスタートアップの重要性
この一連の流れをリーンスタートアップといいます。
リーンスタートアップとは『コストをそれほどかけずに最低限の製品や、最低限のサービス、最低限の機能を持った試作品を短期間で作り、顧客に提供することで顧客の反応を観察する。
その観察結果を分析し、製品、サービスが市場に受け入れられるか否か判断し(市場価値が無ければ撤退も考慮)、試作品やサービスに改善を施し、機能などを追加して再び顧客に提供すること』※引用ウィキペディア
ちなみに語源は英語のlean(無駄がない)からきています。
つまり、プレマーケティングからテストマーケティングの一連の流れを確実に行い、再び検討することで市場に出した時のリスクが激減し、成功率が高まるということです。
リーンスタートアップは社内でも行われます。企業が自社製品を使用して社員の反応をみるのです。
社員が実際に使用して確かめることでお客様の目線に立って考えられるようになり、一人の顧客として意見を述べることができます。
また体験することでターゲットに向けたセールストークやキャッチコピーを考えることができます。
ターゲットの立場にあった信ぴょう性と感度の高いセールスコピーが次々でてくるのではないでしょうか。
顧客側からもメリットはあります。
実際にその商品ないしサービスが市場に出された際使ったことがある人がいると、購入する際安心できることです。
初めてのものはやはり少なからずのためらいがあります。
チャレンジ精神豊富な方は別ですが、私のように「サイゼリアにいったらミラノ風ドリアしか頼みません」みたいな方には新しい何かを拒絶する傾向にあります。
なぜかって挑戦してハズレだと怖いから。
リスクを恐れているのです。
ほかのお料理も美味しいはずなのに、安定の一品を選んでしまいます。
ただ友人と食事に行ったとき、「このハンバーグ美味しいんだよね。
鉄板で持ってきてくれてお肉のジューシーな香りがたまらないの!」
と言われれば私は食べたくなってハンバーグを頼みます。
理由は友人が勧めたからです。
実際に食べたことがあったり経験したしたことがあったりする人の言葉は信用できるし、確実性が高くギャップも少ないでしょう。
このように体験者の生の声を聞くことで新しいものへのためらいは薄れ、受け入れる姿勢ができます。
リーンスタートアップでは1つも無駄なことはなく、すべてその先のお客様へ向けられたものなのです。
プレマーケティングとは?リーンスタートアップの好事例ディズニー
リーンスタートアップの好事例として東京ディズニーランドが挙げられます。
東京ディズニーランドは空いているときがない程、毎日大混雑。
日本人から愛されるテーマパークに君臨しています。
大人がいっても楽しめるテーマパークは非常に少ない。
アトラクションやショーはもちろん、日々の現実から『夢の国』に行くことでおとぎ話の主人公になった気分を味わえるのです。
あなたがプリンセスになれるのは、ディズニーのブランド力が理由です。
ディズニーランド=夢の国を築き上げるだけのディズニーランドのブランド力と統一感は確固たるものです。
そのような東京ディズニーランドでも開業前にプレオープンを試験的に実施していました。
東京ディズニーランドは「アメリカのディズニーはうまくいっているんだから日本でもうまくいくに決まってる」とは考えずに、世界共通ではなく日本人にあったディズニーランドを作ろうとしていたためです。
テストマーケティングは1回だけでなく、なんと計40回も行われました。
対象者は従業員やその家族、友達、スポンサーや報道関係者とジャンルは様々。
計40回のテストマーケティングに参加したゲストは3万人に達しました。
このテストマーケティングではアトラクションなどの物理的商品よりも、ソフト面のサービスオペレーションやキャストの教育が課題となりました。
どのアトラクションに何人従業員を配置するのか、無駄な仕事はないか等様々な観点からテストマーケティングを実施し、開業へと導かれたのです。
東京ディズニーランドすべてはゲストの笑顔のため。
ディズニーはマーケティングの本質的な部分を見失うことなく、最も重要視していたのです。
この事例のように、プレマーケティングを行う上で最優先すべき事項はターゲットです。
プレマーケティングとは?メリットだらけのクラウドファンディング
近年では市場へ出す前にSNSでの告知や賛同を求める動きが増えてきました。
新しい連続ドラマが始まる前にはツイッターでドラマのアカウントを作り、情報を発信しています。
興行収入25億円、観客動員数190万人を突破したヒット映画『この世界の片隅に』ではクラウドファンディングというマーケティング戦略が行われました。
クラウドファンディングとは簡単にいうとネット上の募金活動です。
この映画に賛同した顧客が事前に映画製作のための資金を寄付するという資金調達方法です。
SNSの告知やクラウドファンディングを行うメリットは
①ターゲットが明確に判明する・市場調査ができる
②一定数の売上を見込める
③そのターゲットがSNSで口コミをして拡散される
④ターゲットの声を直に聴くことができる 等多く挙げられます。
実際私がこの映画を見たのは公開からだいぶ遅れたころでした。
映画の存在は知っていたけど、何の話かはさっぱり・・。私以外にもこのように考えている方は多かったと思います。
ただ、徐々に観客動員数を伸ばしていったのは映画を見た人からの口コミがあったからです。
SNS上で「泣けた」とツイートされ、口コミで戦争経験のない若者へ浸透し、若者から家族、友人、SNS上の見知らぬ人へと映画の口コミが拡散されていったのです。
誰かに見てほしいと思える映画はクラウドファンディングを通して事前に一定の顧客を取り込み、その顧客が発信源となり一人また一人へと拡散されていきました。
その反響はニュースに取り上げられるほど。
この時代だからこその戦略です。
私は以前一緒に働いていたアルバイトの大学生にネットショッピングについて聞いたことがあります。
「ネットショッピングっていざ商品が届いたら思ってたのと違ったなんてことよくあるんだけど、やっぱりお店にいって買ったほうがいいのかな」と聞いたところ、アルバイトの女の子は「ツイッターとかインスタでその商品を調べるといいですよ!」と教えてくれました。
実際に調べてみたところ、購入者が届いた商品の写真をアップして感想を書いている投稿がありました。
ショッピングサイトだときれいに加工されたサンプル写真しか見られませんが、見知らぬ人の口コミをチェックすると実際の商品とそれほどギャップのない写真を見ることができます。
大学生の女の子のようにトレンドの若者はSNSで情報を発信する傍ら、情報をリサーチして受け取る側にもなっていたのです。
受け取った情報を口コミでまた発信しての繰り返し。近年のSNSでのマーケティングは受信側と発信側の相互作用なのです。
プレマーケティングとは?まとめ
プレマーケティングを実直に行うこと=ターゲットを明確かつ詳細に定義し、販売方法に役立てることです。
まだ見えない先の顧客を思い浮かべ、購買行動や購買心理、悩んでいること、楽しいことを想像します。顧客の笑顔を思い浮かべることがプレマーケティングの基本です。
ビジネスだけでなく、日常生活と同じなのです。
あなたが持っている思いやりと親切な真心をマーケティングでも活かしてみましょう。
では、戦略的バトラックスマーケティングではどうするのかということですが
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