限定商品ってなんで買っちゃうの?マーケティングの手法に訳が…
みなさん、限定商品をついついかっちゃったなんて経験ありませんか。
私は限定商品大好きで、ついつい買ってしまって後で後悔なんてこともよくあります。。。
コンビニで限定のお菓子を見るとついつい食べておかないと気が済まないタイプです。
限定商品ってなんで買っちゃうんんだろう?
改めて考えると人間心理だったり、企業の努力だったりとってもおもしろいんです。
では、限定商品のマーケティングについて学んでいきましょう!
「限定商品」の種類
《期間限定商品》
ある一定の期間を設定しその期間内のみで販売します。
期間は商品によってことなり数日のもの~数カ月のものまでさまざまです。
長期にわたっての販売の場合は季節限定なんて記載したりもします。
《数量限定商品》
限られた数量しか販売しない商品です。
服や家電など10着限定、10名限定など良く聞きます。
また飲食店などでも10食限定などよく見かけます。
《地域限定商品》
ある特定の地域でのみの販売商品です。
ポテトチップス、キットカットやビールなどご当地限定がたくさんあります。
その土地でしか買えないものです。
《店舗限定商品》
店舗でのみの販売です。
最近ではECサイトで買い物をする人が増えてきているので店舗に来てもらうために店舗限定商品を販売しているところも多いです。
《Web限定商品》
こちらは先ほどの店舗限定とは逆でWebでのみ購入が出来る商品です。
~「限定商品」による購買意欲~
限定商品による効果はどのようなものがあるのかというと、3つの効果があるんです。
それは「ウェブレン効果」「スノッブ効果」「バンドワゴン効果」と呼ばれる3つの効果です。
《ウェブレン効果》
辞書では「通常、需要は価格の上昇に伴って減少するが、顕示的消費などの場合、価格が上昇すると需要が増加すること。」となっています。
高額のブランドほど希少性があるので顕示的消費が増加するということですね。
アメリカの経済学者ヴェヴレンが「有閑階級の理論」という中で黄金狂時代のアメリカの有閑階級に特徴的だった「見せびらかしの消費」について言及したことが由来となっているそうです。
簡単に言ってしまえば、高級ブランドの商品を購入する心理です。
例えば、シャネルのバッグを買ったら友達とのランチやディナーに持っていきたくなりませんか。
買ったものの値段が高ければ高いほど誰かに見せたくなる、自慢したくなるという心理から、高いものを購入する現象をヴェブレン効果といいます。
たしかに、高いものを買うと持っていてテンション上がるし、友達に見てもらって褒めて欲しかったりしますよね。
《スノッブ効果》
辞書では「他社の消費が増加していくほど購買者個人の需要は減少するという効果のこと」となっています。
たくさんの人が持っているものに希少価値がないと感じ、自分は他の人と同じものではなく差別化したいという欲求です。
たくさんの人が持っている商品やものは個人が欲しいと思わなくなる現象をスノッブ効果といいます。
このスノッブ効果が起こる背景には他人からどう思われているかという社会的証明の心理が働いているといわれています。
簡単に言えば、「他人が持っていないから勝ちを感じる」「みんなと違うものが欲しい」「数に限りがある希少性のあるもの」ですね。
日本でここにしか売っていない限定のマグカップとか、限定5つしか販売していません。なんて言われたらついつい買っちゃいますよね。。。
私はスノッブ効果にまんまとハマってます。(笑)
でもアパレル関係だとこの効果を利用して、本当は在庫があるのに「残り3着しかないんです。」といわれたりするので要注意ですね。
《バンドワゴン効果》
辞書では「多数がある選択肢を選択している現象が、その選択肢を選択するものをさらに増大させる効果」となっています。
多くの人が買っているものは良いものに違いないと思ったり、行列の出来ているラーメン屋さんは美味しいに違いないと考えるのがバンドワゴン効果ですね。
バンドワゴン効果が起こる背景には「個人の判断よりも集団の判断の方が正しい」という思い込みからだと言われています。
「社会的証明の原理」と言われているものです。
簡単に言うと、「たくさんの人が買ってるから」「たくさんの人がやっているから」ということです。
例えば、赤信号なのにみんなが渡っているから私も渡ろう。と信号無視をしたこときっと1度はありますよね。
やってはいけないことなのに、みんながやっているから私もやって大丈夫という心理です。
他にも、買い物で悩んでいるときに店員さんが「こちらとても人気でみなさん買っていかれてます」なんて言われるとじゃあ買っちゃおうってなりますよね。
多くの人の支持があって、人気だと知ると「自分の選択は間違ってなかった」という気持ちになるのはこのバンドワゴン効果なんです。
スノッブ効果とバンドワゴン効果を合わせると限定商品に対する購買意欲が湧いてきます。
例えば、入荷してもすぐに完売しちゃう商品が今なら限定20個限定で再販します!なんて見るときっと欲しくなりますよね。
個数限定のスノッブ効果と、入荷してもすぐ完売するというバンドワゴン効果です。
またヴェブレン効果とスノッブ効果も購買意欲が湧きます。
高い希少性があるものがさらに限定ともなれば、買える人が少ない。
みんなとさらに差別化できると思って、ついつい頑張って買っちゃったりする心理です。
高額で希少性のあるヴェブレン効果と、個数限定のスノッブ効果です。
限定商品を買ってしまうマーケティングはテラスハウスやラブワゴンに似ている!
私はこの番組が好きでいつもワクワクしながら見てます。
自分じゃない誰かの恋愛でキュンキュン出来るって素晴らしい。
テラスハウスは男女が同じ家で一緒に暮らしながら、ラブワゴンは男女がワゴンで世界を旅しなが恋愛をする番組です。
この場合、期間がはっきり決まっているわけではないのですが卒業するという認識が全員にあるので一応期間があると思ってみんな過ごしています。
テラスハウスだと素敵なお家と車が準備されていて、そこで共同生活なんで恋が芽生えないわけないですよね。
ラブワゴンは海外での生活でいろんな障害や苦労を共にするのでこれまた相手の意外な一面が見えたりして恋しちゃうやつです。
テラスハウスもラブワゴンも滞在期間は個々でそれぞれですが、だいたい1~3カ月の短期間の中で結構みんな恋に落ちます。
これは一定の期間だけ一緒に住むと分かっているので、気になるなら早く行動を起こさないと何もなく終わってしまう。
卒業した後に好きだと気付いても、一緒に暮らしているときほどアプローチ出来るチャンスが減ってしまう。
この期間限定がみんなの恋の気持ちを駆りたててると思います。
気になっているならこの期間内にアプローチしないと誰かのところへいってしまう。
欲しいなと思ったものなら今買わないと無くなってしまう。
ということですね。
あとは女性に「15個入りのクッキーと3個入りのクッキーだとどちらが美味しいですか?」という実験をすると9割近くが「3個入りのクッキーの方が美味しかった」という回答になったそうです。
15個入りのクッキーより個数の少ない3個入りのクッキーの方が特別感を感じ、3個入りの方が美味しいという判断になったのです。
男性から、「君しかいない」「君は俺にとって特別な女性なんだ」なんて言われるとこれも特別感を感じて女性を落とすのには効果的かもしれません。
スノッブ効果とバンドワゴン効果をスターバックスの例でみてみよう!
いまや知らない人はいないくらい有名なスターバックスですが、スターバックスの好業績を牽引する1つとして期間限定のフラペチーノ。
コーヒーを飲まない人もターゲットにするフラペチーノ。スターバックスはコーヒーを飲まない人など幅広い客層がいます。
フラペチーノが売れ続ける理由とは。
期間限定のフラペチーノはその期間を逃してしまうと味わうことが出来ません。
販売期間が終了すると、どんなに売れた商品でも同じものがまた販売されることはほとんどありません。
あまりにも人気だったものは翌年、バージョンアップさせたものや少し入っている内容を変えたりなどで販売していることはあります。
またSNSでの投稿などによって認知度がすぐに広まります。スターバックスの新商品は月に1度くらい出ているのですが、毎回ネットニュースなどに取り上げられています。
この期間限定フラペチーノはこの期間に飲まないともう飲めないというスノッブ効果と、SNS発信によりみんなが飲んでておいしそうだから飲みたいというバンドワゴン効果が働いています。
顧客獲得のためのマーケティング
食品関係だと季節限定商品を出すと、SNSなどで流行ったりするので新規顧客の獲得や今まで買っていたけど買わなくなった人達にまた買ってもらうことが出来たりします。
また季節限定商品を出すと通常の定番商品の価格維持に繋がります。
季節限定商品はその季節が過ぎてしまえば特売になったりしますが、そのおかげで定番商品は特売になりにくいので価格維持に繋がります。
また、工場の稼働率の向上にもつながります。例えば冬に需要が高いものは夏に需要が少ないので工場が暇になります。そこでその期間は季節限定商品を作って工場の稼働率を保ちます。企業側にとってもメリットがあるということです。
季節限定商品を販売することによって普段ここの商品を買わない人達にはこれをきっかけに定番商品を買ってもらう。
普段からここの商品を購入している人たちには飽きさせないように地域限定や期間限定商品を試してもらう。
こういったマーケティングをすることによって新しい顧客獲得、今までの顧客には飽きさせない、限定商品をきっかけに再度購入してもらうことが出来ます。
今回の例は顧客獲得のための地域限定商品の例でみてみよう!
ビールの地域限定商品って見かけたことありませんか?
地域限定商品は限定商品ではあるのですが、価格帯は定番と同じか少し高いくらいです。
工場では生産ラインを新設しラベルなども新しいものを準備しなければなりません。
でも生産数は限定されているので売り上げとしての利益はあまりありません。
消費者側は限定商品と聞くと惹かれますが、メーカー側は利益はあまりありません。
なのになぜ、限定商品を作るのか。
それはリピーターを獲得するためです。
普段ビールをそこまで飲まなかったとしても、旅行先で地域限定商品や地域限定のパッケージに惹かれてついつい買ってしまったとします。
でもそれが美味しいと感じれば地域限定ではなくてもそこのメーカーのビールを普段買って飲もうとなる可能性があります。
200円ちょっとの地域限定ビールをきっかけに定番商品を日々購入してくれるようになれば、それが売り上げに繋がります。
地域限定のポテトチップスやキットカット、ポッキーも同じですね。
期間限定商品マーケティングまとめ
1、限定商品の種類「期間限定商品」「数量限定商品」「地域限定商品」「店舗限定商品」「Web限定商品」などがあります。
2、限定商品による購買意欲の効果は「ヴェブレン効果」「スノッブ効果」「バンドワゴン効果」の3つがある。
「ヴェブレン効果」は高額のブランドほど希少性があるので顕示的消費が増加すること。
「スノッブ効果」は多くの人が持っているものには希少価値がないと感じ、欲しいと思わなくなり、他人と差別化したいと思うこと。
「バンドワゴン効果」は多くの人が買っているものは良いものに違いないと思うこと。社会的証明の原理です。
3、恋愛に例えるとテラスハウスやラブワゴンと一緒。期間が決まっていると行動に移す気持ちが駆りてられる。
4、スターバックスのフラペチーノはまさにスノッブ効果とバンドワゴン効果をうまく使ってマーケティングをしている。
5、限定商品を出すことによって、新規顧客の獲得やリピーターを開けさせないようにしている。
6、地域限定商品など売り上げにさほど繋がらなくても、そこから定番商品へ誘導して長期的に見たときに売り上げに繋げて行く。
限定商品買ってしまうのには人間の心理が結構かかわってくるんですね。
今まで無意識に買っていた限定商品や限定のものですが、これも顧客獲得の為の企業の努力と投資だったんですね。
頭一つ抜けたマーケティングとなります。
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